竹千代くんのレッスン帖
訪問レッスンを受けていただいているミックス犬の竹千代くん(と竹千代ママさん)にレッスンの様子をレポートしていただきます。10回の連載ですのでお楽しみに!
みなさん、こんにちは!竹千代です。
このところ雨が多いけど、みなさんのおうちのわんこは雨でもお散歩に行きますか?じつをいうと、ぼくは雨が苦手なんだ。おかあさんが玄関のドアをあけたとき外で雨が降ってると、もうそれだけでお散歩行かなくていいや・・・って思っちゃう。
最近は毎日おかあさんがテレビやパソコンとにらめっこして、「明日は雨だから、今日はいっぱいお散歩しようね」とか「降るかもしれないから、屋内のドッグランに行こうね」とか考えてくれるよ。
ドッグランに連れて行ってもらうとき必要なのが、「呼ばれたら、すぐ走っていく」ことだよね。
そんなわけで、今日は「オイデ」。
おかあさんやおとうさんに名前を呼ばれるって、すごくうれしいことなんだ。でも、呼ばれて行ったら「怒られる」「注射される」みたいに何かいやなことされるかも・・と思ったら、行きたくなくなるよね。どうしようかなと迷っているうちに「もう、オイデったら!」なんて怒られたら、もっと行く気がなくなるよ。
だから、ぼくたちからおとうさんおかあさんにお願いだよ。「オイデ」は楽しそうに呼んでほしいな。呼ばれて行ったら、ごほうびでもイイコイイコでも、何でもいいからいっぱい褒めて。呼ばれたらうれしいことがある、と思えば、ぼくたちいつでも大喜びでダッシュするよ!
ぼくがオイデを教わったのは二度目のレッスンだった。おうちの中で、はじめはうんと近いところから「竹千代ちゃん、オイデ♪」って呼ばれたの。とっても楽しそうな声だったから、「何かな」っておかあさんのところに行ってみたら、褒めてくれてすごくおいしいおやつをくれた。何回繰り返しても、必ずとびきりのおやつをくれるんだ。がぜんはりきっちゃうよね~。呼んで!呼んで!と待ちかまえるくらいだよ。
そのあとは少しずつ距離がのびていって、遠くから呼ばれても行けるように練習したんだ。
おうちのなかでできたら、外でロングリードをつけて実戦練習。これがばっちりできるようになったら、ドッグランに連れて行ってもらったよ。友だちと遊んでいても、おかあさんが「オイデ」と呼んでくれると、不思議とうれしくなって、つい走っていくんだ。友だちのおかあさんたちも「かしこいね~」と褒めてくれる。照れるなぁ。じょう・・・条件反射?みたいなものかもね。
「オイデ」はオフと並んで「わんこの命を守るコマンド」。確実に覚えさせなければならない一方で、外はとかく誘惑が多いですから、「いつも」「間違いなく」できるようにするのはそうとう難しいのではないでしょうか。
先生は遊びたいさかりの竹千代が「オイデ」ですぐ来られるよう、ことのほか力をいれて教えてくださいました。
はじめに「失敗させない」こと。やはり「オイデ」も最初のトレーニングが肝心かと思います。ポイントを順にあげてみます。
1.まずオイデ専用の特別なご褒美を用意。
2.はじめは必ず来ると確信できる距離から。
3.わんこが来そうなときに「オイデ」と呼ぶ。ほかに気をとられているときは呼ばない。
4.オイデと呼ぶのは一度だけ。
5.ワンちゃんが来たら首輪をつかみ、たくさん褒め、大好きなご褒美を必ず与える。
イヤなことをするときは「オイデ」を使ってはいけないそうです。外で遊んでいて家に帰るときは、私は「おうちでごはん(おやつ)よ~」というようにしました。また、呼んだかぎりは呼びっぱなしにせず、必ず来させることも重要だと教わりました。
とにかく呼ばれて来たら、すごくいいことがある、とわかってもらうこと。呼びもどしができるようになったわんこでも、外で(しかも遠くから)かけて来るのはきっとすごく大変なことだと思うのです。外はいろんないいにおいがしますし、友だちもいます。ネコが通るかもしれませんし、おいしいものをくれるおばさんも来るかもしれません。知り合いが何かメッセージを残しているかもしれません。そんななか、呼ばれて来る、それだけでもなんて偉いんだろう!とわがわんこながら感心してしまいます。(自分のことに置き換えたら、・・・友だちとのメールやゲームなど盛り上がっている最中に呼ばれても、すぐ行きたくないですよね?笑)
家の中だって楽ではありません。何かほかのものに気をとられているときの呼びもどしは、思った以上にハードルが高いです。でも屋外同様(あるいはそれ以上に)「オイデ」は有効なんですよ。たとえば外の物音や来客に吠えそうなとき、吠える前に「オイデ」→「オスワリ」→「オヤツ」。
呼んだらすぐ尻尾を振って走ってくる・・・そんな夢のような(笑)シーンのために、毎日ちょっとずつがんばりましょう!私もがんばります。
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